重永後の新原信幸さんは、この度、依頼を受けて60㎏サイズの米俵を5つ
作成されました。重永後老人クラブの皆さんと丹精込めて育てられた古代米
の藁を利用し、暇をみて1週間ほど作業をして仕上げられました。
若い頃を思い出しながら作ったそうですが、「60年余り昔のことなので、
縄の結び方までは思い出せなかった」ということでした。また、中に60㎏
の米を入れるわけにはいかないし、藁を束ねて入れると面倒な作業になるので、
どうしようかと悩んだ末に「もみ殻なら軽いし、かっちりした形も取りやすい
のではないか」と思い付き、やってみたところ思った通りの米俵ができあがり、
「我ながら、大発見でした!」と笑っておられました。
昔は、みんな60㎏の米俵をかついで出荷し、高い所に積み上げる作業もして
いたそうで、「若い頃の農作業は、体まかせでした。今の農作業は昔のことを
思えば楽になったものです。米俵も1つの食文化だと思います」と、昔に思い
をはせながら語ってくださいました。